2011年4月7日木曜日

Google Reader 用 ePub パック

Toshiya TSURU さんが、Google Reader 用の ePub パックを作って下さっています。

フィード・リーダーに Google Reader をお使いの方でしたら、「Subscribe」ボタン一発で、ePub に関する情報源を手に入れることができます。

EPUB パックの中身

EPUB パックには、2011 年 4 月 7 日現在、72 のフィードが登録されています。その内 35 のフィードが Twitter のタイムライン、7 つが Twitter Hashtag の検索フィードです。残る 30 がブログ系のフィードですね。

私はこのパックを登録した後、Twitter 関連のフィードを抜きました。理由は、Twitter の更新回数がブログの更新回数を大幅に上回っていて、ブログの記事を読むことが困難になったからです。代わりに、紹介されている Twitter アカウントを全てフォローすることで対処しました。

Google Reader に Twitter のフィードを入れておくと、後で Google Reader の「検索」機能が使えるというメリットがあるのですが、今回、私は可読性を重視しました。

ともあれ、EPUB 用のフィード・パックを作って下さった Toshiya TSURU さんに感謝です。

2011年4月5日火曜日

公開講座「電子書籍とウェブの表現力」開催日決定

公開講座「電子書籍とウェブの表現力」は、震災の影響により開催を延期していたそうですが、無事開催日が決定したとのことです。以下、イベント概要です。

仕様公開直後の ePub 3.0 の日本語組版について講議して下さるそうです。ePub に興味のある方は是非是非。

申込フォームへの入口は文字の学校公開講座 電子書籍とウェブの表現力のトップページにあります。

私は金欠状態なので、参加は控えようかと思案中です。。。

カウンター (1 週間目)

ブログを 3/27 に開始して、約一週間が経ちました。このブログの現状を書きます:

  • Feed Subscribers: 2
  • Twitter Follower: 1
  • Page View Count: 64

ページ・ビューは Blogger の統計機能の数字を参考にしました。このカウントには、最初の数日間、自分自身のページ・ビューもカウントしています。ですから実数は 50 程度でしょう。

一か月後には、これらの数字をもっと増やしたいものです。

2011年4月4日月曜日

EPUB3コンテスト開催 #epubcon

第一回「EPUB3コンテスト」が開催されます。

  • EPUB3コンテスト 第1回 - epubcafé
  • 目的: EPUB3についての正しい理解と、コンテンツの表示技術の向上
  • 内容: EPUB3で利用可能なCSSプロパティを使い、どんな作品を作り出せるか
  • 応募期間: 2011-04-01 〜 2011-05 末日
  • Twitter hashtag: #epubcon

具体的な内容は下記の通りです。

単純なレイアウトから、雑誌風の凝ったレイアウトまで、EPUB3でどこまで表現できるかを競います。EPUB3で利用可能なプロパティを利用していれば、縦書きにはこだわリません。著作権フリーの音声や映像の活用も歓迎です。

現時点では、EPUB3出版物を作成するのは難しいので、EPUB3出版物に含まれるEPUB content document (およびそこから参照されるCSS, SVG, MathML, JPEG, PNGなどのファイル)だけを対象とします。EPUB content documentとしてはHTMLとSVGがあります。

EPUB3コンテスト 第1回 - epubcafé より引用

主催がイースト株式会社、協賛がインプレス R&D、協力が日本電子出版協会。賞品は iPad2 WiFi 32GB モデルとのことです。

応募方法は、ePub 3 のドキュメントを作成して、コンテスト・ページから応募用リンクを辿り、必要事項を入力すればよいようです。

説明会

コンテストの概要説明と、EPUB content document について解説する説明会が開かれる予定です。

場所は代々木です。興味のある方は是非。

私は、4/5 は所用があり参加できませんが、4/12 は時間があるので参加しようと思っています。

2011年4月3日日曜日

Google Apps を始める 3 — Gmail の設定

復習

Google Apps を始める 1 — ValueDomain でドメイン取得akaato.com ドメインを取得しました。以後、akaato.com を貴方が取得したドメインに読み替えてお読み下さい。

Google Apps を始める 2 — Google Apps の登録 で akaato.com ドメインを Google Apps で使えるようにしました。

Gmail の設定

Google Apps の設定を終えただけでは、Gmail がまだ使えません。メール送受信のためには、MX レコードの設定を行ないます。MX は Mail eXchange の略で、メールの配送先を決定する時に使われる情報です。

Google Apps で Gmail を有効にする

Google Apps にログインして、ダッシュボードにアクセスします。

  1. Google Apps にアクセス
  2. 「ご登録済みの方はこちらからログイン」をクリック
  3. ドメインに「akaato.com」を入力、プルダウン・メニューで「このドメインを管理」を選択して「移動」ボタンをクリック
  4. ログイン画面が現れるので、Google Apps の管理者ユーザー名 (ドメインは不要) とパスワードを入力

ダッシュボードには「サービスの設定」と表示されています。

「メール」項目の「メールを有効にする」をクリックします。メールの設定方法がゴチャゴチャと出てきます。とりあえず、そのページを残したままにします。残りの設定は Value Domain で行ないます。Value Domain は別タブか別ウィンドウで開くとよいでしょう。

Value Domain で MX レコードの設定

Value Domain にログインし「DNSレコード/URL転送の変更」をクリックします。

「DNS 設定」の「設定フィールド」には、Google Apps の設定で書いた cname から始まる一行があるはずです。そこに追記する形で、以下のテキストをコピー & ペーストします。

mx aspmx.l.google.com. 10
mx alt1.aspmx.l.google.com. 20 
mx alt2.aspmx.l.google.com. 20 
mx aspmx2.googlemail.com. 30
mx aspmx3.googlemail.com. 30
mx aspmx4.googlemail.com. 30
mx aspmx5.googlemail.com. 30
txt @ v=spf1 include:_spf.google.com ~all

(この 8 行は Google Apps + 独自ドメインで自分だけのメールアドレス の設定をそのまま使わせてもらいました)

設定を保存したら、Google Apps に戻ります。

最後の一押し

Google Apps のページに戻ったら、「指定された手順を終了しました」ボタンをクリックします。以上で作業は終了です。

スクリーンショットの様に、最大 48 時間待つ必要があります。

Google Apps の Gmail 画面にアクセスする

Gmail にログインするには 2 通りの方法があります。

  1. 普通に Gmail のログイン画面に行きユーザー名とパスワードを入力する。ただし、この時、ユーザー名は「ユーザー名@akaato.com」と入力する
  2. http://mail.google.com/a/akaato.com にアクセスし、ユーザー名とパスワードを入力する。この時、ユーザー名にドメイン名は付けない (URL の末尾 akaato.com は貴方のドメイン名で置き換えて下さい)

Gmail にログインできたら、自分なりに設定をいじりましょう ;)

なお、Google Apps の Gmail は、一般の Gmail と比べて新機能の利用可能時期が遅れることがあります。

参考サイト

2011年4月2日土曜日

Google Apps を始める 2 — Google Apps の登録

Google Apps を始める 1 — ValueDomain でドメイン取得 の続きです。

復習: akaato.com というドメインを取得しました。

Google Apps 無料版を始める

本エントリーでは、Google Apps の無料版を始める手順を紹介します。

まず Google Apps のページにアクセスします。Google Apps には複数のラインナップがあります:

  • Google Apps
  • Google Apps for Business
  • Google Apps for Education
  • Google Apps for Government

個人で使う場合は、無料版の「Google Apps」を使います。注意すべきは、Google Apps のトップページは「Google Apps for Business」用のページになっていることです。

(画像をクリックすると拡大します)

サイドバーに「その他のラインナップ」という項目があります。その中から「Google Apps」をクリックします。

ページが遷移したら右上に「開始方法」というボタンが見つかります。それをクリックします。

ドメイン名の入力画面が現れます。自分が持っているドメイン名を入力します。私の場合、前回のエントリーakaato.com ドメインを取得したので、「akaato.com」と入力しました。ドメイン名を入力したら、「次へ進む」です。

Google Apps (無償版) の申し込み画面です。

「アカウント管理者」の情報を入力します。名・姓・メールアドレス・電話番号・国地域を入力します。これらは必須項目です。役職は個人利用の場合、入力しなくても構いません。次に「ドメインの DNS レコードを変更できない場合、組織で使用できる Google Apps の機能に影響する場合があることを理解します。」にチェックを入れます。

続けて「組織の情報」を入力します。私は組織名を「akaato」、タイプを「プライベート」、組織の規模を「6〜10」、組織内で現在メールアカウントを提供していますかに「いいえ」、Google のセールスチームのサポートはありましたかに「いいえ」と答えました。

入力を終えたら「次へ進む」を押します。

管理者アカウントを設定します。この項目は必須です。ユーザー名・パスワードを入力します。画像に表示された文字を入力して、利用規約に同意したら、「同意して設定を続ける」をクリックします。

Google Apps とドメインを結び付ける

今までの設定で、Google Apps に利用ドメインを教えました。しかし、ユーザーが他人のドメインを設定しようとしているのかどうかが Google には分かりません。そこで、貴方のドメイン (私の場合 akaato.com) が自分所有のドメインであることを証明します。

ダッシュボードが現れます。ダッシュボードとは、「akaato.com の CNAME レコードを変更」にチェックを入れて「次へ」進みます。「akaato.com」の部分はご自分のドメイン名で読み替えて下さい。

項目の 2 つ目にある文字列をコピーしておきます。ここでは仮に「googleffffffffffffffff」としましょう。

文字列をコピーしたら、Value Domain にログインします。この時 Google Apps のページは残して、別タブか別ウィンドウを開いて作業を進めると良いでしょう。

Value Domain にログインしたら、ユーザーコントロールパネルから「取得済みドメイン一覧 > DNSレコード/URL転送の変更」をクリックします (オレンジ色の部分のリンクです)。

DNS 設定画面です。ここに先程コピーした文字列を次の様に入力します。

cname googleffffffffffffffff google.com.

「googleffffffffffffffff」の部分は貴方の Google Apps が表示した文字列をお使い下さい。「google.com.」の最後に「.」(ピリオド) を忘れないよう気をつけて下さい。また空白は全て「半角スペース」を使います。

以上で Google Apps が貴方のドメインを認めてくれる様になったはずです。Google が確認作業を終えるには少々時間がかかります。気長に待ちましょう。

少し時間を置いて Google Apps のページに戻ります。

「http://googleffffffffffffffff.akaato.com」というリンクをクリックしてみます。http://www.google.com に飛べば OK です。「上記の手順が完了しました」をクリックします。

これで Google Apps を akaato.com (貴方のドメイン) で使うことが出来る様になりました。

次は Gmail の設定を行ないます。

参考サイト

2011年4月1日金曜日

CAS-UB — オンライン PDF/ePub 作成サービス

先日、「ePub3.0 標準化の行方」セミナーに参加しました。内容は以下の通りです:

  • 第一部: ePub 3.0 仕様の行方
  • 第二部: 紙と電子のハイブリッド出版を実現する汎用書籍編集・制作サービス
  • 第三部: 今後の計画とサービス体系

このうち、第一部の内容とセミナー全体の概要は過去エントリーに書きました。ご参照下さい。

本エントリーでは、第二部と第三部で紹介されたサービス「CAS-UB」の内容を紹介します。

CAS-UB

CAS-UB はオンライン型の文書編集サービスで、PDF と ePub を出力することができます。現在はアルファー版で、一般公開・テスト公開はしていないとのこと。今回のセミナーでは、その機能の一端を見せて頂き、今後の展望を伺いました。

現状

ePub の規格は公開されているため既に ePub 作成ソフトは幾種類も開発されている。しかし、販売流通系体が完成していない (特に日本)。そのため、ePub のみの販売は難しい。現実を鑑みれば、書籍と電子書籍の両方が同時に発売される様想が一定期間続くのではないか。

そのためには同じデータから書籍と電子書籍の両方を作れると便利。ただし、書籍と電子書籍には大きな隔たりがある:

解像度 縦横比 文字サイズ レイアウト ページ数
書籍 不変 不変 不変 崩れない 変化しない
電子書籍 端末依存 端末依存 可変 流動的 不定

現在、書籍作成で最もよく使われている (?) ツールは Adobe InDesign。このツールは書籍用に PDF を作成する。また、ePub 出力機能もある。しかし、InDesign の ePub 出力機能は不完全 (レイアウトが崩れる、文脈が入れ替わる)。上記の電子書籍 (ePub) への対応は遅れていると言わざるを得ない。

CAS-UB が解決する
  • 文章構造とスタイルの分離を明確化
  • PDF を作成
  • ePub もスタイルを変更して作成
  • 普通に HTML で出来ることは過不足なく行なう
  • 対応: 強制改ページ・整形済みブロック・注釈・リンクとアンカー・ID と参照・索引・ルビ・インクルード
  • 自動作成: 目次・表目次・図目次・索引・後注・章/表/図番号 (一部機能は PDF 版のみ実装済)

CAS-UB のクラウド指向は次の通り:

  • ブラウザーのみで共同作業 (Google Docs みたい)
  • 履歴の保存・参照 (現在は Subversion を利用)
  • データはデータ・センター上 (現在は Nifty を利用)
  • バックアップ/リストア対応 (ローカル PC にデータをダウンロード/アップロード)

今後の計画とサービス体系

「今後の展望」で特に気に入ったのは以下の項目です。

  • 高品質フォントの組み込み
  • 共同編集機能の強化
  • ePub 3.0 出力
  • 英語対応 (海外展開を視野に)

CAS-UB は商用サービスということで、予定としては二種類のサービス料金を用意するとのことです。

対象 最大人数 データ領域 料金 利用制限
商業出版社、企業、団体 10 人 50 GB 約 70 万円/年 なし
グループ、NPO 5 人 25 GB 約 25 万円/年 あり

リリース時期は、企業向けが 2011 年 6 月・個人向けが 2011 年内とのことです。

感想

実際に使ったわけではないので、コメントは難しいです。私自身は LaTeX を嗜み、ウェブ・ページは HTML 要素直書き派なので、WYSIWYG 環境は (Google Docs 含めて) もどかしさを感じます。そういう意味でも、私は CAS-UB の対象者から外れてコメントには不適切者だと思います。LaTeX をベースにして、PDF と ePub を作るウェブ・サービスがあると一番良いのですが、ニッチ過ぎるのでしょうね。

サービス体系に対しては、「グループ向け」の対象者が定まっていない様に思いました。個人というと、高校生の部活や大学生サークルを思い浮かべますが、彼らが本を作るのに年間十万円以上の出費をすると思えません。まして試用版なしでは厳しいと思います。個人で本を書いている人は、「グループ向け」は使わないでしょう。彼らはおそらく契約している出版社からサービス提供を受けるのではないでしょうか? ツールが良くても、このままではマーケティングに失敗する気がします。

素人考えですが、CAS-UB から ePub を販売できないものでしょうか? サービス提供のため、既に課金システムが動いているわけですから難しくないはずです。個人向けには、Apple がやっている様に、電子書籍代の 30% を取る様にすれば利用者のハードルも下がるでしょう。そして PDF 版をオプションにして、年間契約にする方が良いのではないでしょうか?

最後に InDesign の ePub 不具合について。セミナーの中で、「電子書籍の作り方」という本が、InDesign を使って ePub を作るための複雑な手順 (各種ツールを使う) を説明している と紹介されていました。この本は、先日読み終わったばかりなので、近いうちにレビューを書きます。

電子書籍の作り方 (PCポケットカルチャー)
境 祐司

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技術評論社 2010-12-09
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